1. 空室
不動産投資で最も大きなリスクは「空室」です。 不動産投資を成功に導くために、空室期間をいかに短縮するかが重要なポイントとなってきます。
空室リスクはこの3つの要素によって、決まります。 この3つの要素を高めることで、空室リスクを抑えることができます。
1. 立地
賃貸住宅の需要を考えるとき、人口の社会増減を考慮する必要があります。人口減少が問題視されているなか、三大都市圏には転入者が集中しており、人口が増加傾向にあります。人口がもともと少ない場所で、空室を埋めるのは非常に困難です。
2. 商品力
新築マンションであれば、最新の設備が初めから導入されているかもしれませんが、それは時代とともに変化していきます。 例えば、現在では「バス・トイレは別々が当たり前。独立洗面台もなるべく設置したい」という方が多いですが、バス・洗面・トイレが一体となった3点ユニットが人気の時代もありました。消費者のニーズに合わせて、リフォームやリノベーションを行うことも重要です。
3. 営業力
入居者の募集を含む、管理業務全般をオーナーに代わって、引き受けてくれるのが賃貸管理会社です。マンションを購入した会社にそのまま任せる人が大半ですが、賃貸管理会社によって入居者を募集する能力に差があることは事実です。それによって、同じ不動産に投資をしていても、収益が大きく変わることがあります。入居者募集に強い賃貸管理会社に依頼することも選択肢に入れてください。
2. 滞納
入居者の家賃滞納は、オーナー様にとって大きなリスクの1つです。 滞納が何ヶ月も続けば、想定した利回りが実現しないばかりか、ローンの返済計画にも影響してきます。 また家賃を滞納する人への督促は、あまりしたくないはず。滞納を防ぐためには、素早く対処することが重要です。
また家賃滞納保証会社のサービスを利用することによって、このような手間を回避する方法もあります。管理会社に相談してみてください。
3. 資産価値下落
物件の築年数の経過とともに、購入時の資産価値と比べると減少していくリスクがあります。 不動産価値は、立地条件などによって大きく変動してきます。長期的に高い収益性が見込める物件を選ぶことでこのようなリスクを回避することができます。
下記は、資産価値が落ちづらい、将来にわたって高い収益性が見込める物件の条件です。
- 将来にわたって賃貸需要のある立地であること(都内23区)
- 最寄駅から近いこと(10分以内が目安)
- ターミナル駅まで近いこと(直通が理想)
- 分譲タイプの鉄筋コンクリート造のマンション
- オートロック完備
- バス・トイレ別
条件を満たせば、築40年程度の物件にも関わらず、600万円以上の高値で取引されたケースもございます。
「いま人気だから」という理由だけでなく、今後も賃貸需要が確実に見込めるかどうかを確認すると良いでしょう。
4. 家賃下落
家賃下落は理解しておくべきリスクの一つです。資産価値の下落とともに、築年数が経過すると、家賃も下がっていきます。それは、建物・部屋・設備の老朽化が進むことが原因です。
リスクを完全に失くすことことはできませんが、事前にポイントを押させておくことで家賃の下落が少ない物件を選ぶことは可能です。家賃が下落しづらい物件のポイントは、物件価格が落ちづらい物件と同じです。ただし、室内設備の「ユニットバス」の仕様によって、家賃水準が大きく異なることは知っておく必要があります。
こちらの折れ線グラフは、横軸に築年数、縦軸に1平米あたりの家賃額を示したものです。 築13年~17年の物件と、築18年~24年の物件では、家賃水準が大きく異なります。17年を境にバスとトイレが一体になっている3点式ユニットバスから、バスとトイレが別の仕様になったことが原因です。
また、立地の良い物件を選ぶことで2〜3万円代まで下がることは、過去の取引履歴を鑑みても極めて可能性は低いといえます。
築年数が経つことである程度家賃が下がりますが、下落しづらいポイントを抑えることでリスクを軽減することは可能です。
5. 地震
天災の1つである地震を回避することは不可能です。 しかし、地震が起きた場合でも大きな被害を受けないようにすることは可能です。
地震リスクに備える上でのポイントは3つあります。
①地震に強い物件を選ぶ
1981年、日本の建物の耐震基準の見直しが行われました。そのため、1981年以降に建てられた物件は、「新耐震基準」をクリアしているため、地震に強い物件といえます。
②地震に強い立地を選ぶ
インターネット上に住所を入力するだけで、そのエリアの地盤の揺れやすさを調べることができるサイトがいくつかあります。例えば、内閣府が出しているこちらのサイトを参考にしてください。
③エリアを分散する
特定のエリアに集中して物件を所有するのではなく、エリアを分散することで、地震リスクも分散することができます。 また、5億円の投資物件を1棟買うよりも、ワンルーム5戸を所有することで、地震や火災などの天災によるリスクを分散することができます。
1981年(昭和56年)以降に建てられた新耐震基準の物件を選び、地盤の悪いエリアを避けながら、複数物件に対して投資を行う方はエリアを分散することで地震リスクを低減することができるでしょう。
6. 火災
地震に加えて、火災のリスクも考慮すべき問題です。 万が一、物件内で大きな火災が発生すれば鎮火までに時間がかかり、物件に大きな被害が及ぶ可能性があります。
全焼になった場合や火事によって死者がでるケースもございます。原状回復のためにコストはかかりますし、死者が出てしまった場合は事故物件という扱いになってしまいます。
そこで火災リスクに備える上でのポイントは3つあります。
①木造建築を避ける
火災による被害を最小限にするためにも「鉄筋コンクリート造のマンション」を選ぶようにしましょう。 また、万が一全焼してしまっても2カ月で元通りになるといわれています。
②木造密集エリアは避ける
物件自体からの火災発生でなくても、近隣からの延焼で被害が及ぶことも考えられます。 物件が造建築の密集するエリアではないか、路地に位置していないかを確認し、火災危険度の高いエリアは避けましょう。
③火災保険に加入する
オーナー自身の加入はもちろんのこと、各入居者への火災保険加入も義務付けることで、発生後の自己負担額を最低限にすることができます。
7. 管理会社の倒産
物件の管理を任せている管理会社が倒産すると、賃貸収入や修繕の計画に影響が出る可能性が発生します。管理会社の倒産はオーナーにとって防ぎようがありませんので、安定した倒産リスクの低い管理会社を見極める必要がございます。
管理会社を見極めるポイントは2つあります。
①管理戸数
管理戸数が多ければ、管理会社は管理手数料を多く得ているため、経営が安定している傾向がございます。
②賃貸管理においては入居率
賃貸管理戸数の中で、入居率が高く推移しているということは、商品内容はもちろん、管理会社の絶え間ぬ努力が結果として繋がっていると言えます。社外にデータ公表していて高い水準の会社を選定しておきたいです。
お電話でのお問い合わせ
03-6660-3390
不動産投資、不動産取引全般の仲介、その他のご依頼ごとのご相談はお気軽にお問い合わせください