株式投資、金投資、仮想通貨……投資には様々な種類があります。
資産形成のために投資は有効な手段ですが、日本人の中にはいまだに“投資=危険”というイメージを持っている人が多くいるのも事実です。
たしかに、投資で大金を失うケースもありますが、それはごく一部の話。すべての投資が危険なわけではありません。
そこで今回は、投資の種類とそれぞれの性質についてご紹介します。
いわゆる“危険な投資”とは、超短期投資のことを指します。
たとえば、毎秒変わる値動きを予想するデイトレードは、運要素の強い投資です。一攫千金の可能性もありますが、大部分の人は失敗し、大きな損失を出します。
また、信用取引・レバレッジ投資は、少ない手持ち資金で大きく取引できるため、ハイリターンが期待できます。しかし、失敗したときは自己資金以上の損失が出るため、リスクの高い投資です。
▼株式の信用取引
信用取引とは、証券会社に一定以上の担保を預ける代わりに、証券会社から売買に必要な現金や株式を借りて行う取引。保証金の約3.3倍までの金額で取引できる。
▼FXのレバレッジ取引
FXとは、ドルやユーロなどの外国通貨を売買し、その差益を得る投資。証拠金として預けた資金の何倍もの金額を掛けるのが、レバレッジ取引。
▼仮想通貨
ビットコインなど、デジタル通貨を取引する投資。上がり下がりを予想して売買する。レバレッジ取引もできる。
超短期投資はいずれも、ハイリスクハイリターン。
素人が手を出すのは危険です。
超短期投資よりも長めの、数ヶ月〜3年くらいを目安にお金を増やすのが短期投資です。
▼株式投資
企業が発行する株式に対して投資すること。市場の上がり下がりを予測し、良いタイミングで売買を繰り返して利益を得る。
▼投資信託
投資家から集めたお金をもとに、ファンドマネージャーが株や債券などの複数の商品に投資・運用する。個人ではできない資産分散や、世界への分散投資を行うことができる。※長期投資もできる。
売買して利益を得る中期投資は、経済や市場予測の専門的な知識がある程度なければ成功するのは難しいといえます。
運も必要とするため、やはりリスクの高い投資といえます。
超短期投資、短期投資とは反対に、数十年かけてコツコツ資産形成をしていくのが、長期投資です。
▼確定拠出年金
毎月一定の金額を拠出し、定期預金・保険・投資信託などの金融商品で自ら運用する年金制度。60歳以降に年金、または一時金で受け取ることができる。
▼生命保険
積立型の保険は、満期まで保険料を支払うと、元本以上のお金が戻ってくる投資の機能がついている。
▼金・プラチナ
地金商や銀行、証券会社などが取り扱う、貴金属への投資。月々1000円から積立ができる。※ただし、金でも信用取引はあるため注意。
▼不動産
利益を得る目的で不動産事業に資金を投下する。投資の目的によって、ワンルーム、一棟マンションなど投資すべき物件は異なる。
長期投資は、数十年スパンで資産を形成していくため、お金の増え方は緩やかですが、一時的な値上がりや値下がりを気にする必要がありません。
一度投資の仕組みさえ作ってしまえば、あとはほったらかしでも大丈夫なので、最も初心者向きの投資といえます。
長期投資の中のひとつに、不動産投資があります。
投資のスタイルによって、選ぶべき物件も変わるのが特徴です。
▼マンション一棟orワンルーム
大きな収益を目的とする場合は、マンション一棟投資。
資産的価値も高く、大きな収益が期待できます。ただし、購入金額は億単位。空室が多く出ればその分、負担額も大きいというリスクも忘れてはいけません。
自己資金を抑えて、コツコツ収益を上げたいのであれば、ワンルーム投資がおすすめです。
ワンルームは購入金額を抑えられるので、自己資金が少ない人でも始めやすいというメリットがあります。
また、ワンルームを複数持てば、分散投資になってリスクを抑えられます。
▼中古or新築
空室リスクを極力減らしたいのであれば、新築物件。
入居率が高い新築物件は、金融機関からの融資も受けやすくなります。
ただし、購入金額が高いのと、年々物件の価値が下がり利回りも下がっていくというデメリットがあります。
一方、中古物件なら安定的な利回りで運用できます。すでに築年数が経っていれば、そこから家賃が大きく下がることはまずありません。
また、立地を事前リサーチすることで空室リスクの低い物件を探すことも可能です。
物件購入費用も抑えられますが、物件が古いと修繕費がかかることがあります。
▼ワンルームorファミリータイプ
初期投資を抑えて、長期的に運用したいならワンルーム物件がいいでしょう。
ワンルームは入居者のターゲットが幅広いため、入居率が高く、空室になってもすぐに埋まりやすいという特徴があります。
物件そのものが狭いので修繕費が安く抑えられるのもメリットです。
空室リスクを気にしたくないのであれば、ファミリータイプ。
基本的に入退去のサイクルが少ないため、落ち着いて運用できます。
その代わり、駐車場の場所や値段、学校の距離、スーパーの有無など、近隣施設のリサーチも欠かせないため、ワンルームよりも入居者の条件が厳しいという面もあります。
長期投資で地道に資産運用をする場合、難しい勉強をする必要はありません。
資産運用の目的を明確にし、自分にあった運用法を見つけましょう。