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ワンルームマンション投資の固定資産税、現場視点からの注意点とTips

作成者: NAVIVA運営部|2020年9月30日

1年目の固定資産税だけ少額になりやすい

不動産投資とは切っても切り離せない「固定資産税」。自分で金額を調整できるものではありませんが、ないがしろにすると意外な“落とし穴”もあるので、最低限の知識は押さえておきたいところです。今回はワンルームマンション投資の現場視点から、固定資産税に関する注意点とTips(=ちょっとしたコツ)を紹介します。

まず固定資産税とは、土地と建物にかかる税金のことです。だから物件を所有しているかぎり、毎年支払う必要があります。また、同じように毎年かかる税金に「都市計画税」があります。これは市街化区域にある土地と建物にかかる税金のこと。基本的にワンルームマンション投資は賃貸ニーズの高い場所で成立し、そうした場所は市街化区域に指定されている場合がほとんどです。

つまりワンルームマンション投資では多くの場合、固定資産税と都市計画税をあわせて納めることになります。不動産投資の現場では、両者をあわせて「固都税」と呼んだりもします。今回は便宜上、両者をあわせたものを固定資産税として説明していきます。

そしてもう1つ覚えておきたいのが、固定資産税は1月1日時点で物件を所有する人に対して、おおむね5~6月頃に請求がくることです。したがって、たとえば7月に中古物件を取得した場合、その年の固定資産税の支払いは前オーナーが行うことになります。

半年しか物件を所有していないのに、1年分の固定資産税を払うのは理不尽ということで、購入時に新オーナーが1年目の固定資産税を日割り計算したものを負担するのが一般的です。つまりは1年目の日割り金額を固定資産税の1年分の金額だと思ってしまうと、翌年に想定より大きな金額が発生することになるので、少し注意が必要です。

固定資産税の金額は、土地と建物に対する国の評価額が基準となります。土地に関しては路線価がベースとなるので、評価額は上下する可能性があります。対して建物の方は、経年により評価額が下がっていくのが普通です。したがって固定資産税の金額は、路線価がそれほど大きく変わらなければ、年を追うごとに少しずつ下がっていきます。

ワンルーム投資では、年間4~8万円が一般的

ではワンルームマンション投資では実際、固定資産税は年間どのくらいになるのでしょう?都内のワンルームマンションであれば、4~8万円になることが多いです。そして年を経るごとに少しずつ下がっていき、10年後には5千円ほど安くなるというのが一般的なパターンです。

固定資産税の金額は、不動産投資会社の営業マンに聞けば、おおよその数字を提示してくれます。国の評価額を正確に把握するのは難しいので、誤差は発生しますが、それでも年間1万円以上のずれはそう出ないのではないでしょうか。

ただ、中にはいい加減な業者もいるかもしれないので、新築であればその業者が周辺で建てている物件の固定資産税がどれくらいか、中古であれば前任のオーナーが固定資産税をどれくらい払っていたかをあわせて聞くのがいいでしょう。

そして重要なのが、ワンルームマンション投資の収支の計算に、固定資産税の支払い分もきちんと入れることです。もし月々の家賃収入からローン支払い額および諸経費を引いた「月間収支」がゼロであっても、たとえば年間6万円・ひと月当たり5千円の固定資産税を含めていなければ、実際の収支は-5千円となり、話はだいぶ変わってきます。

なので、営業マンがはじめに示す運用シミュレーションの数字に固定資産税が入っているかどうかを、きちんと確認しましょう。

支払いは「口座引落とし」にするのが賢明

固定資産税は5~6月に納税通知書がきて、その用紙を使って役所や金融機関、コンビニなどで支払います。1年分をまとめて支払えるほか、四半期ごとに分納することもできます、いずれにせよ払込用紙での支払いは手間が発生するうえ、払い忘れを起こしかねません。それほどある事例ではないですが、固定資産税の支払いが滞り、物件の差し押さえにまで至ったケースも中にはあります。

そこでおすすめなのが、自動引き落としにする方法です。納税通知書にその申込用紙も添付されるので、最初の納税通知で引き落としに切り替えてしまうのが賢明です。

特におすすめは、不動産投資に関する収入と支出を全て1つの口座内でまかなうスタイルです。それなら家賃収入や固定資産税の支払い、事業用ローンの支払いなどの管理を一元的に行え、滞納も起こりにくくなります。要はその口座の残高さえきちんとチェックしていれば、事故は起こらなくなるというわけです。たいていは事業用ローンを組む際に、その金融機関で口座を作る必要が出るので、その口座を「不動産投資用口座」とするのが手っ取り早いでしょう。

また通常のワンルームマンション投資であれば、管理費・修繕積立金の支払いだけを別口座で行うのもなかなか効率的です。というのも、都内の新築ワンルームマンション投資であれば、毎月の収支は管理費・修繕積立金の金額分くらいのマイナスになることが多いからです。

したがってその支払いだけを別口座で行うことで、不動産投資用の口座は、収支がほぼトントンで自動的に毎月回り続けることになります。対して管理費・修繕積立金に関しては、給与口座などから毎月引き落とされるので、保険の積み立てなどと同じ感覚で支払えます。

実際のところワンルームマンション投資は、積み立てのように毎月コツコツ支払いを続けることで、ローン完済後に大きな資産が構築されるビジネスモデルなので、この口座管理法は“積立金額”が可視化されやすく理にかなっているのではないでしょうか。

税金は“儲け”と真逆にあるものだけに、何かと計算や手続きが後回しになりがちです。ワンルームマンション投資においては、それほど高度な税金知識も、税金にかける膨大な手間も必要ありません。とはいえ無用な“落とし穴”に陥らないためには、最低限の知識と手間は必要です。ぜひ上記のような現場視点の注意点やTipsを、押さえておきましょう。